酔狂に猛走する、ユーモア本格ミステリの傾き者、推理作家・霞流一の公式サイト、「探偵小説事務所」へようこそ!



■ フォックスの死劇
December 20, 1995 5:49 AM


「霞流一は、本格ミステリという綱渡りをしながら、ロープ上で喜劇を演じる。ひとり<娯楽の殿堂>か!?」(有栖川有栖氏/文庫版・帯コピーより)



[文庫化されました。(角川文庫/629円+税)
またエンタテインメントに通暁する識者の方々より嬉しい評価を賜りました。ここに深く御礼申し上げます。(霞流一)]




「本来異世界であるはずの映画的シナリオが現実世界へ介入して奇想天外な事件をまきおこす、サービス満点のユーモア・ミステリー。」
  (巽孝之氏・「朝日新聞」夕刊/1996.1.25)


「毒の効いた会話、奇天烈な推理、新作料理もなかなかで」
  (池波志乃さん・「週刊朝日」/1996.2.23)


「カーター・ブラウン風軽ハードボイルドタッチに、エラリー・クイーン風ロジックの奇跡の融合。」
  (西上心太氏・早川書房「ミステリマガジン」1996.4)


「1997年版このミステリーがすごい!」(宝島社)で、バカミステリー大賞を受賞(小山正氏・選)


「ミステリベスト201 日本編」(池上冬樹・編/新書館/1200円+税)に取り上げられました。(1975年~1997年の約20年間に発表された、優れたミステリ201作の一つに選出)。


[解説] 紅白探偵社の探偵、紅門福助は奇妙な事件の捜査を依頼される。怪談映画の巨匠、故大高誠二監督の墓が散歩したというのだ。調査が進むにつれ、大高監督に縁のあった映画人たちが殺されて行く。しかも首や腕や足が持ち去られ、殺人現場にはキツネの面、油揚げ、赤い鳥居などのお飾りが残される。頭を抱える紅門はやがて、全ての事件が大高監督の死に際の謎の言葉「ハモノハラ」から始まっていることに気づく。ハモ=アナゴは、大阪では東京と違って腹から裂くという。それに気づいた時、福助の頭は倍速で回りだした。。。


映画会社に長年勤務した著者ならではの日本映画にまつわる数々の蘊蓄が堪能できる。
持ち去られた首、見立て殺人、墓場をうろつく死人、密室、空飛ぶ人間、トリックに論理的推理に本格のギミックが満載。


[出版] 平成7年12月20日 角川書店(→角川文庫)
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