酔狂に猛走する、ユーモア本格ミステリの傾き者、推理作家・霞流一の公式サイト、「探偵小説事務所」へようこそ!



■ 7月21日(土)・2007
July 21, 2007 11:30 AM


 そうそう、昨夜、「戎」北口店で一杯呑んで気分よく帰宅する途中のこと、
細道に入ると、若いサラリーマン風の男が、若いOL風の女に肩を貸して歩いていた。
女の方は割と酔ってるようで、足元がふらついている。
突然、その足が止まり、前進を拒み始めた。
四メートルほど先を見ると、ラブホ。


女は左右にふらつきながらも、断固として立ち止まっている。
男は女を支えながら、何やら、必死こいて説得している。
ああ、どうなることか、先の展開が気になるところだったが、
じっと見ているのも悪いし、
どうするのか訊いてみるほどの勇気もなく、
そのまま、俺は黙って、若い二人の脇を通り過ぎたよ。


で、近辺を一周して数分してから、
再び、様子を見に行った。
まだ、女はふらふらと揺れながらも断固と立ち止まり、
男は説得からセックスへステップせんと、懸命に交渉している。
どちらも粘るなぁと思いながら、
さて、この先はどうなることかと気になっていたが、
さすがに、もう一周してくるだけの情熱は持ち合わせていないので、
黙って若い二人の脇を通り過ぎ、今度こそ帰宅したよ。
誰か、この後の展開、どうなったか、教えてくれ。


この細道のラブホは、昨年まではビジネス・ホテルで、ひなびた旅館のたたずまいだった。
真ん前に、美味しい小ぶりな焼肉屋がある。なかなか趣のある細道だった。
しかし、
ラブホに改装された途端、
なんだか、焼肉屋から歩いて三歩、
露骨に隠微な風景となってしまったよ。
 

西荻にはもう一軒、割と新しいラブホがある。
老舗の洋食レストラン「こけし屋」の隣。
「こけし屋」は、その名の通り、店内に数多のこけしが飾られている。
その隣に、ラブホって、下世話なメタファーかよ。
西荻には、こうした偶発的に無遠慮な風景が点在しているのだ。


 晩飯。今年はカツオ刺身が安くて、美味い、たっぷり食ったよ。カボチャとニンジンの煮付け。冷やしトマト。小松菜のガーリック・マーガリン炒め(味付けは、塩、胡椒、醤油、そばつゆ)。



 [ このエントリーのトラックバックURL]
http://www.kurenaimon.com/mt/mt-tb.cgi/7828