本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
■ 7月4日(水)・2007
July 4, 2007 2:56 PM
九州の豪雨のニュースを見て、
また、天気予報で神奈川県に大雨注意報の発令を知ると、
わが善福寺町は大丈夫なのかと不安に駆られてくる。
一昨年、川が氾濫し、東京のニューオリンズと呼ばれてたからな。
あの時、幸いにも俺んちは災害に見舞われなかったが、
自転車で数分の一帯で、畳を干している光景があった。
そういうのを目にするとフラッシュバックする。
俺の生まれ故郷も川が氾濫し、床上浸水の被害を蒙ったことがある。
その際、ひどいのは町長の対応だった。
大雨警報が発令された段階で、
町の住人たちは、川は大丈夫かと心配していた。
しかし、町長は、堤防の高さは充分、と自信満々。
ところが、ところが、の大惨事である。
ちっとも大丈夫じゃ無かったよ。
大雨が去ってから、被災地域を視察したり慰問などするのが町長の役目だが、
この町長、どの面(つら)さげて、顔出せるっていうんだっ。
かなり日が経ってから、車でこそこそ廻っていた。
大雨の間、交通も麻痺して、暇なので、
町長はこれ幸いと、趣味の陶芸のろくろを回していたらしい。
川の水が氾濫して、それこそ、ろくろのように渦が逆巻いていたというのに。
復旧作業を進める被災地域では、
陶器の破片がやたらと散らばっていた。
そう、町長からもらった陶器が大量に割られていたのである。
晩飯。ジャガイモとサトイモと豚肉の煮付け。残り汁でウドン。エノキダケの辛味噌炒め。
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