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■ 9月20日(木)・2007
September 20, 2007 1:42 PM


 新宿の映画館へ。朝一の回。 
タランティーノの「デスプルーフinグラインド・ハウス」を観る。ご機嫌。
展開がゆるみそうになると、すかさず、ネーチャンのエロいケツをアップでバインバインに大盤振る舞いしてくれる、そのあたりの焦らし演出の心憎いこと。
密室状態の助手席に乗ったネーチャンが真っ赤にシェイクされるシーンで爆笑(俺だけ。恥ずかしかった)。
「ザトウイチ」なんてセリフをさり気なく強引に出すギャグにニヤリ。


後半、70年型の白いチャレンジャーが登場し、いきなり、喜びがフルスロットルに。
そう、「バニシング・ポイント」でコワルスキー(バリー・ニューマン)が飛ばしていたあの矢のような白い車だ。
おお、なぜか、俺は十八歳から二十一歳の多感な頃、「バニシング・ポイント」を激しくこじらせていたのだ。
新宿ローヤルとかテアトル池袋とか名画座にかかれば必ず足を運び、家ではカセットテープが擦り切れるくらい主題歌を鳴らしていた。


だもんだから、チャレンジャーが出てきたら一気にテンションが上がってしまった。
そして、カーチェイスのシーン構成の上手さに何度も唸る。
どう撮れば怖くてスリリングに映るのか、タランティーノはよく知っている。カメラ位置やムービングの工夫があれば、CGも火薬も必要ないことをしっかり認識させてくれた。
スタント・ネーチャンたちがサイコ野郎をボコボコにするしつこさにまたも大爆笑(俺だけ。恥ずかしかった)、特に、かかと落とし!
あのへんは「プッシーキャット」シリーズへのオマージュなのかな。
とにもかくにも、ケツ、サイコアクション、ケツ、カーチェイス、ケツ、スタント、ケツ、ケツ、ケツと楽しさ満載のケッ作なのであった。


 帰宅すると、カーチェイスの跡のように、近所の道路にバックミラーが散っていた。
実は、朝、散歩の途中に気付いたのだが、きっと、真ん前の家が掃除するだろうと思っていた。
なのに、ぜんぜんそのままやんけ。
この上を、犬クンたちが歩いたり、子供たちが転んだりしたら、危ないじゃないか。
夕方になると暗くて見えなくなるし。


だもんだから、俺、じっとしてられず、掃除したよ。もっと近い家があるのにさ、なんで俺がとブツブツ言いながらも、ね。
しかも、俺、強迫神経症の後遺症で、ガラスの破片とかすごく苦手。へっぴり腰で、おそるおそる、30分くらいかかったよっ、炎天下でさっ。普通の汗と、冷や汗にまみれちまったさ。
しかし、たまに善行に励むのも気持ちいいもんだ。
うん、カーアクションを観た後、事故現場の掃除するなんて、なんかバーチャルに辻褄あってるし。
冷たいビールがケツまでしみたぜ。


 晩飯。厚揚げ焼き・三つ葉とミョーガの香りつゆ。ジャーマンポテト。キューリとチクワのワサマヨ和え。



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