本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
昨日、喋りすぎたせいか、ぐったりしている。
専業作家になってから、たいてい引きこもりで、
昼間は、独り言を呟くか、番犬ハチ君と会話するくらいだものな。
一週間分くらい喋ったかもしれん。
なので、本日は、やたらと昼寝をしておった。
ランチ食ったの四時近かった、もはや、ランチではない。すごく中途半端な意味不明の飯である。
ホットでスパイシーなニュースを見つけた。
なんせ、チェーンソーの話である。もちろん、チェーンソーといえば、アメリカ。
オハイオ州で、知人から家の売却を断られた男が激怒して、
その家をチェーンソーで真っ二つにしてしまったのだ。
てっきり、縦に切断したのかと思ったら、さにあらず、
なんと、横に真っ二つ!
つまり、上と下に切断されたということである。
で、現在のところ、家の上部はかろうじて重力によって下部に乗っかっている状態らしい。
地震か強風でも受けたら、スズッてずれて、落下してしまう。
なんだか、昔のバスター・キートンあたりのサイレント映画みたいだ。
しかし、それにしても、つくづく、アメリカ人とチェーンソーの結びつきの強さを感じさせる。
日本ならば、こういう場合(激昂のあまり家を破壊する場合ね)、たとえば、トラックで突っ込むとか、火を放つといった手段を取るだろう。
怒りに駆られ、すわ、チェーンソー、というふうにはならないと思う。
武士と刀、に等しい絆が、ヤンキーとチェーンソーなのかもしれない。
ならば、やはり、チェーンソーはアメリカで発明されたのだろうと思っていたが、
調べてみたら、そうでなかった。(いちいち調べている俺って何だろう?)
なんと、1830年、ドイツで産声をあげたのだ、
ドイツって聞くと、なんとなく忌まわしい印象がつきまとうよな。
しかも、しかも、整形外科医(ハイネさんって人)が発明したのだ。
そう、本来、チェーンソーは医療機器だったのである。人間を切ったり、刻んだりする道具。
じゃ、「悪魔のいけにえ」のレザー・フェイスの使い方はきわめて正統的であったということになる。
それにしても、ドイツ、整形外科、チェーンソー、この三点盛りはやはり呪わしいオーラがむんむんに漂っているのお。もう最初っから、ホラーへのレールが敷かれていて万全って感じがする。
そうそう、「ドイツチェーンソー大量虐殺」って映画もあったけど、
あれは、きっと、アメリカに対抗して、
「チェーンソーならば本家本元はうちだぜえ!」
って、ジャーマンスピリットの発露だったんだな。その祖国を想う熱い心に涙腺がゆるむのは俺だけではあるまい。
晩飯。紅鍋、辛くて心地よい汗。仕上げは汁ビーフン。
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