本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
25日発売の「ミステリマガジン」最新号。
巻頭の名物コーナー「ミステリアス・ジャム・セッション」に、俺、取り上げていただいている。
「犬」マークのTシャツ姿の自分の写真がいきなり出てきて、自分でも驚いたりする。
で、もっと驚いたのは、このコーナー、
「最終回」と記されていること。
ええっ! 毎月、楽しみにしていたのにー!
作家の幼少期にまで遡り、創作のルーツに迫る、そのFBI心理分析官のごとき、
評論家・村上貴史さんのインタビューはミステリそのもののようにスリリングでロジカルな醍醐味に満ちている。多くの読者が知的興奮を覚えたに違いない。
来月号から、「ミステリマガジン」はリニューアルすると予告されていて、そのための連載終了ということのようだ。
ならば、是非とも、装いも新たに、このコーナーもまた続けてほしいと切に願う。
多くのファンがそう望んでいるに違いない。
ねっ、だから、リニューアル版「ミステリアス・ジャム・セッション」を期待していますよ! ホント、マジに。切望です。
今月号には「夕陽はかえる」外伝として、
短編「鮮血のメリークリスマス」も掲載されている、ので、そちらもヨロシク。
バイブを武器にしたAV男優の殺し屋が活躍したりするよん。
「週刊文春」の書評欄「ミステリーレビュー」で、
評論家・千街晶之さんが
「夕陽はかえる」を取り上げてくださった。
なんと、採点は、★★★★1/2 (★五つで満点)
わおっ! 歓喜!! 昇天!!!
なかなか、この高得点はいただけない厳しい書評欄なんですよ、ホント、マジに。
書評本文によれば
「・・・・・あまりといえばあまりの異様さに呆気にとられつつ、つい作品世界の愉しさに引き込まれてしまうが、実は思いがけないところに伏線を張った本格ミステリーでもあるので油断は禁物だ。」
作品のテイストを適確に伝えてくださる文章はエッジが効いていて楽しくなってきます。
心より深く御礼申し上げます。
もう一つ、
「問題小説」の「ブックステージ」で
評論家・杉江松恋さんも大きく取り上げてくださっている。
「・・・・・阪東妻三郎の『雄呂血』ではないが、何人死んだかわからないほどに骸の山が築かれるので、お暇な人は数えながらどうぞ。もちろん、単なるブラックユーモアではない。
この大量虐殺はミステリーとしての趣向なのだ。活劇の中に伏線が埋めこまれており、謎解き場面でその意味が明らかにされる。」
くすぐりの効いた素敵な書評に、こちらもくすぐったい気分になりながら、
頭をたれて深く御礼申し上げます。
目下の仕事は、次号「メフィスト」(講談社)に掲載していただく予定の短編。
与えられたテーマは雪密室。雪見酒なら、気が楽なのだが。悶々。
晩飯。鳥つくねの水炊き。仕上げの雑炊がすげえ美味かった。
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