本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
録画しておいた「モヤモヤ・さまーず」といいう深夜番組を、晩飯食いながら見た。
西荻窪の特集で、笑芸コンビの[さまーず]がモヤモヤと気になる場所を散策するという内容。
なんと、30分番組で、前後編の二回にわたってオンエアの超大作!?
そ、そんなに町内に変な場所あったっけ?
とりあえず、録画した前編を観賞。
いきなり、「西荻デパート」。
ここ、デパートという大上段に構えたネーミングながら、
平屋の構造。
L字形の通路に、五軒ほどの店舗(肉屋、魚屋、八百屋、衣料店など)が並んでいるだけ。
なんだか五軒長屋のようなマーケットである。
店が埋まらず、ポッカリ空いたスペースがあって、そこには、
廃品回収で拾ってきたようなテーブルと椅子が置かれ、
そして、文庫本がたくさん詰められた本棚が設けられている。
ここで、読書しながら休憩してください、ということだろうが、
そんな人を目撃したことは一度もない。
でも、ほのぼのとした平和な場所で、俺はここの風景を見るたびに、忙しい世の中の激流を忘れることが出来る。現実逃避の蜃気楼のようなものだろう。
さまーずは我が家のほんの目と鼻の先まで来ていたのだ。知らんかったよ。
ペットショップ「なまず屋」。
店頭にはウサギちゃんがいっぱいいるのに、なんで、「なまず屋」なの?
って疑問にも思わなかったくらい小さな店。
テレビカメラの映像で、初めて、俺は店内を見た。
本当に大きななまずが水槽に飼われていたよ。
「なまず屋」と同じ通り沿いの「アトリエ・ベガ」。
ここは小さな鍛冶屋さん。
注文に応じて、金属製の看板や装飾物や家具を作ってくれる。
うちにもここで製造されたものが幾つかある。
そうそう、拙作「夕陽はかえる」の秘密兵器製造工場のモデルはここなのであった。
ホントに仕込み杖とか、空飛ぶ十字ギロチンとか作っていたりして。
いや、オーダーすれば、かるーくやってくれそう。
そんなこんな感じでテレビに食い入るようにしていたわけだが、
というのも、これだけ近所が映っていたなら、
もしかして、怪しい気配に敏感な番犬ハチ君の吠える声が入っていないかと期待していたからであった。
後編に望みをかけよう。
晩飯、アンコウ鍋。仕上げは雑炊。キューリの酢の物コリアン風。
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