本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
さあ、本日より、書店へ行ったら、
という、バリューセット?!を迷わず購入しましょう!
はからずも、二冊とも共鳴するように、表紙が黄色っぽいですね。
そういえば、昔、頭の回路が独特な人をお連れする救急車は黄色いって都市伝説がありましたっけね。
黄色は大好きな色で、ずっと、俺の名刺は黄色か、黄色い模様が入ってるんです。
春にふさわしいですしね。春は黄色のイメージ。
それに、春になると、いろいろと面白い人が多発しますものね。
おっと、話を戻して、
上の二冊の新刊、ひとつは、
P・G・ウッドハウス「エッグ氏、ビーン氏、クランペット氏」(国書刊行会)
実に贅沢な短編集であります。
なんせ、ユークリッジ、マリナー、ビンゴ、三人のキャラクターシリーズを、この一冊で楽しめてしまうのですからね。
ウッドハウスのスペシャル・バラエティ、
あるいは、コメディのザッツ・エンタテインメントといった感じ。
それぞれシリーズの特色を捉えて、森村たまきさんの名訳もノリに乗ってます。
マイ・フェイバリットとしては「アンセルム、チャンスをつかむ」
それに、犬に目がない俺としては「ビンゴとペケ犬危機」は外せません。
(あ、あと、拙作エッセイを巻末に掲載していただくという栄誉に浴させていただいています、はい)
とにかく、ウッドハウスファンはもちろんのこと、いろんな美味しいアラカルトを楽しむ入門書としても最適で、お買い得な一冊であります!
さて、もう一冊、こっちは雑誌です。
「ミステリマガジン」(早川書房)。
な、なんと、
「ミステリ史を覆す! 世界バカミス宣言」
と銘打って、バカミスの特集号なのであります。
小山正さんの監修のもと、
世界中から、短編(拙作も含まれる栄誉)、エッセー、評論、ドキュメント、パロディなどが結集され、
機知と既知外に富んだ趣向を凝らした、
その名も「ミステリ・バカジン」が構成されておるのですぞ。
雑誌の中に、もうひとつの雑誌をまるまる収録した、
まるでロボコップに甲冑を着せたかのようなハイパーファッション、
既にバカミス・スピリットがトランス状態で全開!
そして、先日、開催された第一回「世界バカミス☆アワード」の受賞作
「狂犬は眠らない」の著者であられる、
ジェイムズ・グレイディ氏から、
その受賞の喜びのメッセージが届き、掲載されている!
言っときますけど、これ、ホンモノですからね。
いやはや、氏のメッセージを拝読して、つい涙腺が緩んでしまいましたよ。
殊に、次の一文です。
「強い心は、笑いがなくては―――というより、自らを笑う正直さがなくては―――生まれません」
ジェイムズ・グレイディ様、この一言で、バカミスの、そして、エンタテインメントの本質を看破しておられます。
今後、座右の銘とさせていただきます。心より深く御礼申し上げます。
ということですので、上記の二冊とともに、
もし未読であられるのならば、
グレイディ氏の「狂犬は眠らない」(ハヤカワ文庫)を是非とも御購入されることを強くお勧めいたします。
今回の「ミステリマガジン」が刊行された、
本日、4月25日(金)は、バカミス史にとって記念すべき日と言えるでしょう。
そして、「狂犬は眠らない」けど、「番犬も眠らない」!?
はい、この記念すべき日に、うちの、番犬ハチ君が9歳のバースデイを迎えました。
おめでとう!
やはり、バカミス作家の飼い犬もまたこういう運命の星のもとにあるのである、ワン!
晩飯。カツオのたたき。オニオンスライス。新ジャガのオイスターソース炒め。
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