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■ 5月30日(金)・2008
May 30, 2008 12:16 PM


 あの江東区のマンション、OL失踪(事実的には、バラバラ殺人)事件の、
星島容疑者って、岡山県の出身であった。
うへっ、わが故郷から、またとんでもないのが出ちまったよ。


99年に、世を騒然とさせた、池袋・東急ハンズ前の通り魔事件、
あの造田被告も岡山人だったもんな。


つい、先日、駅のホームから人を突き落とした事件、
誰でもよかったという通り魔的な凶悪な犯行、
あの犯人は岡山人ではなかったが、
犯行現場のプラットホームは、JR岡山駅であった。


岡山には、何やら闇色の血筋と、狂的な磁場が、渦巻いているのだろうか。
岡山生まれの俺としては、ぼっけえきょうてぇ気分になってくる。


そういえば、
戦争中、横溝正史先生が岡山に疎開し、
「本陣殺人事件」「獄門島」「悪魔の手毬唄」「八つ墓村」を発表したところ、
地元の人たちはひどく怒ったという。
曰く、せっかく親切にしてやったのに、
岡山をこんなに恐ろしい場所に描きやがって、と。
横溝先生にしてみれば、先生なりの感謝の表現だったのだが、
そこんとこを理解してもらえなかったようだ。


しかし、今から考えると、
これらの作品によって、岡山人たちに、警告を与えていたようにも思えてくる。
上記のごとき報道に接して、その感を強くする。
俺も、自分の中に流れる岡山モノの血に気をつけようと心するのであった。


 昼、母親がうちに来る。
もちろん、母も岡山人である。死んだ父も同じく。
で、用件と言うのは、先日も記したように、
岡山で経営していた本屋を閉店した、
それに関する手続き書類に署名するというもの。


これによって、わが故郷の岡山の小さな町からは、
一軒も本屋さんは無くなったことになる。


つまり、横溝正史先生の黒表紙の文庫本は町内では売っていない。
ああ、「八つ墓村」を容易に手に出来ないとは。
あの本こそ、岡山人に警戒を促し、正しい道へと導く、
まさに、岡山のバイブルであるのに・・・。
聖書を失った迷える子羊たちを思い、不安と責任を感じる母と子であった。


 晩飯。小松菜とエリンギと人参の中華風炒め。鯛の刺身。冷やしタヌキ豆腐。



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