本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
■ 6月3日(火)・2008
June 3, 2008 11:05 AM
雨降りの中、
近所の肉屋に買い物に行った、
その途中の歩道で、前方に、或る犬を見つけた。
もちろん、人がリードを持って連れているが、
その飼い主、初老のオバサンで虚弱なうえに、
犬がなかなかの暴れん坊で有名。
そして、何よりも、
うちの番犬ハチ君ともの凄く仲悪い。
いわば、天敵犬だ。
ばったり出くわせば、猛然と臨戦態勢となる。
でも、この時、俺は、幸いにも、ハチ君は連れておらず、一人。
歩道は狭い。
前方のオバサンと天敵犬はのろのろ歩きで、遅い。
追い抜いて、先を行こうかと思った。
だけど、
つい、さっき、ハチ君の相手をしたので、ズボンなどに匂いが付いているはず。
うっかり、天敵犬が匂いを察して、
外堀たる飼い主の俺から攻めてやれと、
ガブリと噛み付いてくるかもしれん、なんて、ふと臆病風がよぎる。
リード持ってるオバサン、ほんと弱いし。
で、結局
俺、その歩道を逸れて、
遠回りして、肉屋へ行ったよ。
帰り道、
なんだか、負けた、って気持ちがこみあげてきた。
しかも、犬に負けて、負け犬な俺。
帰宅したら、
しばらく、ハチ君と目を合わせられなかったよ。
明日から、しっかり生きていこう、と思った。
「喝!!!」
晩飯。ホイコーロー風ブタ・キャベツ炒め。ピーマンとタマネギのサラダ。カブの葉のおひたし。
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