酔狂に猛走する、ユーモア本格ミステリの傾き者、推理作家・霞流一の公式サイト、「探偵小説事務所」へようこそ!



■ 8月26日(火)・2008
August 26, 2008 10:05 AM


 断続的に雨が降り続き、ちょいと憂鬱な気分。
止んでいる間、ここぞとばがりに、
セミがいたるところで鳴きだす。
短い一生なのに、雨なんぞ降りやがって、と
ヒステリックな怒りが聞こえる。
さながら、断末魔の悲鳴。
岩にしみいるどころか、粉砕しちゃってるね。
これはこれで風流なものである。


 子供たちにとっても、そろそろ、夏休みのタイムリミット。
なんだか、親の方が焦ってる光景が時々、見受けられる。
無理矢理にでも思い出づくりをしてやろう、って心意気なのか。
雨なのに、どこかへ出掛けようとしたり。
子供たちは、本当にそれを望んでいるのか別にして。


で、こんなシーンを目撃。
雨の晴れ間、
小太りのお母さんが、幼児の男の子を自転車に乗せて、
いざ、どこぞやへと出発。
しかし、路面はまだ濡れていて、
スッテーンと自転車ごと転倒!


焦るお母さん。
倒れたまま、必死の形相で、
「大丈夫っ? 大丈夫っ!」
と坊やの顔を覗きこむ。


坊やは、「痛いよぉ、痛いよぉ」と泣きわめいている。
この光景のプロセスを分析したら、
転倒してしばらくの間、坊やは平然としてた。ヘルメットもしてたし。
泣き始めたのは、お母さんが顔を覗き込んでから。
倒れたまま、ね。
あのさ、これ、体勢が原因なんだよ。


坊やの上に、
小太りのお母さんの体重と自転車の重量がのっちゃってるんだもの。
「痛いよぉ、痛いよぉ」
そのはずだよ。
「大丈夫っ? 大丈夫っ?」
大丈夫じゃないったら、お母さん、早く立ち上がってあげなよ。
「痛いよぉ、痛いよぉ」
坊やの泣き叫ぶ声が、
セミの断末魔の悲鳴と重なり合っていた。


 晩飯。豚バラ肉の梅酒タレ(醤油、おろしショウガ、トーバンジャン、梅酒)焼き。
ゴーヤ辛酢(薄切りのゴーヤをポリエチレン袋の中で、塩・ポン酢醤油・タカノツメ細切れと混ぜて軽く揉み、冷蔵庫に放り込んでおく)。
タヌキ豆腐・煮卵付き。冷やしトマト。



 [ このエントリーのトラックバックURL]
http://www.kurenaimon.com/mt/mt-tb.cgi/6950