本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
備忘録として。
こないだ、TVバラエティで、
御飯のおいしい炊き方、を名人と呼ばれる人がレクチャーしていた。
実際、その通りやったら、美味かったので、ここに記録しておく。
実に簡単である。
<手順>
1
米を炊飯器の器(っていうのか?)に入れたら、
水を注ぎ、素早く捨てる。米が水を吸い過ぎないようにするため。
もう一度、これを繰り返す。
2
水を捨てた状態で、米を研ぐ。
力を入れない。
軽ーく指先でかき回すくらい。およそ五十回転。
(最近の米は精米がよく施されていて、昔みたいに、ギュッギュッと研がない方がよいのだそうだ)。
3
水を注ぐ。白く濁るので、捨てる。
これを、もう一、二回、繰り返す。
4
まだ水が、かなり白く濁るようであれば、
また、水を捨てた状態で、軽ーく指先で描き回す。二十回転くらい。
5
水を注ぎ、捨てる。一回か、二回。
水は完全に透明にならなくても構わない。
6
あとは、今まで通り、炊飯器の指示通りに炊くだけ。
出来上がった御飯、もっちりとして、米粒がしっかりしてて、
ホント美味しかったよ。
要するに、軽くさっさと研げばいいってこと。
精米技術の進歩に頼るってことだね。昔に比べ楽になったよ。
それでも、まだ面倒だなって思うんなら、
水入れて、
泡だて器(金属製のハタキみたいなやつ)で、
軽くシャカシャカと、かき回せば事足りる。
俺、時々やってるし。
もひとつ、レクチャーがあった、
さらに美味しくしようと欲張るなら、
サンゴの破片(白く乾燥したやつ)を炊く時に放りこんでおく。
ミネラルを放出するという。
最近、ちょっと流行ってるらしい。
「サンゴ炊飯」なんて商品も、ネットで購入できるくらいだ。
偶然にも、俺、サンゴを持っていたので、入れてみた。
確かに美味しい気がした。自己暗示かもしれんが、それもまた、味。
これ、何度でも使えるので便利だ。
なんで、サンゴの欠片なんて持ってたかというと、
夏、叔父貴の葬式で岡山に行った際、
従兄弟のひとり(沖縄在住)からお土産に貰ったのだ。
袋にいっぱい詰まっていたものから、数個ほど形のいいやつを選んだ。
その時は、炊飯のミネラル剤になるなんて、
俺を含め誰も知らなくて、
箸置きや、飾りとして使えばいい、なんて話したもんだ。
白いサンゴの破片を見て、
「叔父貴の遺骨と間違えたりして」
なんて、我が一族特有の笑いが棺の周りでさんざめいたものである。
以前にも記したように、死んだ叔父貴は、板前。
そう、御飯を美味しくするのが仕事だ。
今から考えると、
結局、何となく、つじつまがあっていたのである。
因果のメカニズムって美しい。
サンゴの欠片。またの名を、板前の遺骨。
我が一族では、叔父貴のエキス、と呼ぶようになるだろう。 御飯おいしくなーれ!
晩飯。サンマ焼き。イカ刺身。カボチャのガーリックソテー。
水菜のサラダ。そして、美味しく炊いた御飯。
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