本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
で、いきなり晩飯の話。
なんせ、2日目のおでんである。
興奮せずにいられよかっ!?
2日目のおでんくらい美味いもんはなかなか無い。
もう鍋の蓋を開けたとたん、
アメ色がテラテラと眩しいくらい。
大根なんて、
これは旨味の大判小判やーー。
コンニャクは芯までこっくりと味が染みていて、
すっかり成熟している。
よくぞここまで育ったなーと感慨深く、ほとんど親の気分。
そして、チクワブ。
原型が微妙に崩れているのが、
しどけなくて、エロティックですらある。
あの「糸井重里の萬流コピー塾」(文春文庫)にもあったね、
「煮とけて美味しいおでんのとろみ」
まさに、それである。
もう、
チクワブ、というよりも、
チュキュワビュ、って感じ。
絶品だ。
でも、2日目には、ちょいと新しい味も欲しくなる。
人間の食欲とは業の深いものである。
そこで、速攻で対応できる具を用意する。
代打の切り札、二枚がスタンバイしてるのだ。
一つは、ジャガイモ。
おでんって案外と野菜不足なのである。
それを補うためにもうってつけ。
でも、鍋に送り込んでも、すぐには味が染みないよね。
そこはそれ、
簡単な下ごしらえをする。
皮をむいて、好きな大きさに切ったジャガを
ラップに包み、
電子レンジで二分ほどチン。
これで柔らかくなったジャガ、
その真ん中あたりに串か箸なんかで、穴をあけておく。
貫通させる。
そいで、鍋に入れれば、
しっかりといい仕事を果たしてくれる。
代打の切り札、もう一枚は、
ロールキャベツ。
そーんな面倒なもんって、
いや、あくまでも、おでん用のロールキャベツなのである。
簡単だ。
ウインナーソーセージを
キャベツで巻いて、カンピョウで縛る(あるいは、つまようじで留める)、
それを鍋に入れるだけ。
ワンポイントの変化が加わり、
おでんチーム全体を盛り上げてくれる、ムードメイカーでもあるぞ。
さあ、プレイボール!
ってことで、いきなり、コップ酒だ。
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