本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
■ 2月9日(月)・2009
February 9, 2009 8:50 AM
おでんを炊きながら、
ふと、
「おそ松くん」のチビ太に思いをはせる。
チビ太の手には、いつも、串刺しのおでんがあった。
△○□―
という感じの形状。
おそらく、
ハンペン(orコンニォク)、卵(orつみれ)、チクワブ(orチクワ)
なのだろう。
近頃、こうした串刺しのおでんを見かけなくなったなぁ。
俺、北区赤羽台団地に住んでたガキンチョの頃、
よく、おやつに屋台のおでんを買ってた。
ひとつ五円とか十円の世界。
好きな具を言うと、
屋台のおばちゃんが串に刺してくれる。
そう、チビ太のおでんだ。
あの時のチクワブって無性に美味かったなぁ。
おでん好きになった原点だ。
もし、今、
串刺しのおでんを手にしたガキを見かけたら、
激しくカンドーしてしまうだろう。
うっかり、ぶつかって、
その串が、俺の心臓に突き刺さっても、
笑っていられそうだ。
いや、それどころか、
自分の身を押し込むようにして、
串をさらに深く埋めてしまうかもしれない。
その時
串に刺さっているのは、根っこから順に、
チクワブ、卵、ハンペン、俺。
そう、俺はおでんになるのだ。
おでんに串刺しになったまま、
薄れ行く意識の中で、
チビ太を幻視し、
やがて、スローモーションで、
膝が落ち、くずおれ、アスファルトに倒れ伏す・・・。
あっ、おでんの鍋が煮立ってきた。
火ぃ弱めなきゃ。
というわけで、晩飯は、麻婆豆腐、んなワケねえな、
おでん!
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