酔狂に猛走する、ユーモア本格ミステリの傾き者、推理作家・霞流一の公式サイト、「探偵小説事務所」へようこそ!



■ 3月31日(火)・2009
March 31, 2009 9:53 AM


 これを書いている今現在、
既に、
4月1日(水)の朝、
エイプリルフール、である。


四月馬鹿だからって、
常時馬鹿の俺には関係ないので、
本当のことしか書かないよ。


まず、
新作「ロング・ドッグ・バイ」の配本日。
そろそろ書店に並び始める頃である。

0903311.JPG



それと、NHKの新番組、
ケータイとコラボした革新的な本格推理ドラマ


「探偵Xからの挑戦状」


がスタート(深夜0時10分~45分)。


http://www.nhk.or.jp/tanteix/


第一話は辻真先さんの「DMがいっぱい」
ケータイで読んでいなかった方も、
TVドラマでちゃんと全ストーリーが把握できるようになっているので大丈夫。
是非とも御覧いただきたい。
あ、俺の回、「サンタとサタン」は三週間後の22日深夜オンエア。
近くなったら、また、告知するよ。


 あと、4月1日は、俺の死んだ親父のバースデイ。
生きてたら、八十歳くらい(大雑把←親不孝モン)。
ふと、メモリーを辿ると、
ああ、エイプリルフール生まれにふさわしい親父だったなぁ。


なんせ、
死んでから、飛んだのである。


天に召された、ってヌルい意味じゃない。
文字通りに、物理的に、
宙に舞ったのである。死体の状態で、さ。


親父が死んだのは二十年くらい前。
当時、岡山の実家は書店を経営していて、
住居は、一階が倉庫で、寝食の場は二階。
それで、
通夜と葬儀は、二階で行われた。


しかーし、
階段が狭いうえに、くの字にカーブしているので、
棺を運び入れることが出来ない。
やむをえず、
窓を四枚、外して、
外から、ロープで吊り上げて、棺を二階に入れたのだった。
もう、弔事というより工事である。


で、お気づきの通り、そうなのだ、
出す時も同様なのである。
こんどは中身が入っている。


親父(死体)の入った棺を
ロープで窓から吊るし、降下させる。
慎重に、そろそろと、ゆっくりと。
秋風が吹き、時折、揺れる。


おお、親父が舞っているよ!
死体の宙乗りだ!!


たとえ、猿之助が死んでも、葬儀でここまでの演出はあるまい。
俺の親父、
スーパー歌舞伎を超えたぜ!


さらに続いて、火葬場では、
バラバラの白骨が一つになる
「骨寄せ岩藤」
ってことにはならなかったけど、さすがにね。惜しい。


でも、こないだ、うちの書店が閉店して、
「屋台崩し」
でキメ!
んなところでよろしいでしょうか、お客様方。


はい、俺の小説で、
頻繁に、人や物が飛ぶシーンが出て来るのは、
あの時の宙乗りがあまりに強烈だったせいなのであーる。


 晩飯。イカの山椒味噌焼き。マグロ刺身。セリの胡麻和え。キャベツの塩揉み。



 [ このエントリーのトラックバックURL]
http://www.kurenaimon.com/mt/mt-tb.cgi/7167