本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
というわけで、
「探偵Xからの挑戦状!」
の今回は、
原作は私めの「サンタとサタン」
照れ臭い気持ちを抱きながら、視聴す。
いやはや、
スタッフ、キャストの皆さん、ご苦労様でした。
とても楽しませていただきました。大満足です。
そして、
こっちの期待を軽く超える、
まったく予想外なタッチや演出が施され、
感心することしきりでありました。
売れない笑芸人のテイストを存分に活かし、
説明過多になりそうな部分をコントに仕立てたり、
訊問シーンを脱線させてリズムを作るなど、
十全な工夫に、こちらは何度も唸りました。
キャストの方々も、
あんなことやこんなこと、よくぞやってくれました。信じられません!(←誉め言葉です、もちろん!)
それにしても、脚本家の方がポイントを押さえてくださり、
あの時間枠ですっきりと収めてくださった技量に感服しました。
かなりご苦労おかけしたと思います。恐縮です。
喪中警部を演じた佐藤二朗さん、
やや長めのロジックを柔らかく伝えるために、
古畑任三郎のパロディ要素をも取り入れる芸達者ぶり。
演技派だからこそ、コメディチックに披露しながら、
要所を引き締めることが可能。
本当に、佐藤さんでよかった!
また、今回、特に際立ったのは音響。
なんせ原作がバカミステリなものだから、
その世界観をどうするのかと思っていたら、
ちゃんと活かす方向に持って行ってくれた。
重厚な音楽を用いながらも、
それを軽さに転化する空気作り、
そんなトリッキーな効果が嬉しくてなりません。
それから、雪山のロケもきっちしと敢行されていて、
またまた恐縮。
事件目撃シーンはカット割りやキャストの動き方などで、
ご苦労おかけしたと思います。
それでも見事に映像にしてくださいました。
竹中直人さん&谷村美月さんのナビゲートが、
コメディタッチなので、ドラマに妙にマッチしていたのも、
入れ子構造のような雰囲気を醸しだし、
頬が緩んでしまった。
竹中さんの確信犯的クドサは、
堂々とドラマに拮抗、
そのぶん、谷村さんの一服の清涼剤効果がさらに際立つ、
絶妙なバランスでした。
そして、
あれやこれやの暴走作家の私に、
根気よく接してくださった、プロデューサーのIさん、
本当に心より御礼申し上げます。
妙な言い方ですが、
Iさん、勝利者は貴方の方でした。
私は素直に頭をたれます。本当にありがとうございました!
晩飯。オムレツ、アジ刺身、ヒジキ煮付け、キャベツサラダをあつらえてもらう。
「探偵犬からの挑戦状!」キャンペーン中!
「ロング・ドッグ・バイ」
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