■　4月23日(木)・2009

　夕刻、
ドッグトレーニングサポートの影山裕一さんにおいでいただく。
番犬ハチ君の様子を診てもらい、
飼育の改善のご指導を受けるためである。

今週、日曜の当報告書に記したように、
俺、古い喜劇みたいに、飼い犬に手を噛まれた。

実は、昨年の秋くらいから、
ハチ君の様子にいささか変調があった。
妙に短気になったり、臆病だったり。

もしかすると、老化の症状の可能性があるようだ。
ほら、人間だって、老人になると、
頑固ジジイになったり、やたら人間不信をこじらせたり、
それと同じ。
以前のように、思うように、柔軟で俊敏な行動が出来ない、
その苛立ちが要因の一つとされる。

正直、言うと、
噛まれて以来、この五日間、
傷の痛みはほとんど感じないが、
精神的ショックがもの凄く重かった。食も細く、眠りも浅い。
「あ、顔が痩せてきている」と家内に指摘されるくらい。
ここまで重症なのは、生まれて初めてであった。

動物病院や知り合いのブリーダーに相談した結果、
やはり、ここは、
専門家の方に御指導いただくことになったわけである。

早速、おいでくださった影山さん、
ハチ君の様子や、こちらの報告から、
問題点をひとつひとつ指摘し、丁寧な説明。
今後の対処をサポートしていただくことになった。

ハチ君を見つめる、
影山さんの眼差し、
鋭く、そして、たおやかだった。

精いっぱい学んでいこうと強く思った。

「しっかりしていなければ生きてゆけない。やさしくなければ生きる資格がない」
チャンドラー「プレイバック」の名セリフ。
初めて接してから３５年あまり経って、ようやく実感したような気がした。
こういうタイミングで・・・。人生は意外性に満ちている。

　晩飯。チキン・グラタン、水菜のサラダをあつらえてもらう。

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「ロング・ドッグ・バイ」