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■ 3月3日(水)・2010
March 3, 2010 9:41 AM


よく働いたので、
夜は、「戎(えびす)」北口店で一杯。


この店では、
店員が大声でいろんな符丁を叫び合う。
その一つが、


「通って終了!」


まあ、符丁ってほど大層なもんじゃないけどね。
客も解ってるんだから。


意味はまんま。
「そのメニュー、最後の一つで、もう無いからねー」
と、店員同士で通知しあってるわけ。


例えば、
「バラ玉、通って、終了!」
豚バラ肉と玉ネギの串焼き、ラストワン出ました、以後オーダー不可、どうぞ。
ラジャー。
って、感じね。


で、そのラストワンって、
妙に美味しそうに感じるんだな。
実際に、自分が当たると、得した気分で、
ホントに美味加算だし。


或るお客さんが、
ポテトサラダを注文したとする。
それがたまたま、ラストワン。
「ポテサラ、通って終了!」
すると
他のお客さん数名が、残念そうな顔をする
ポテサラをオーダーしようと思っていた人たちだ。


また、羨ましそうな顔をするお客さんも。
上記の通り、ラストワンって、
美味しく感じるの知ってるからね。
メニューのひとつで悲喜交々のドラマが生まれるのだ。


ちなみに、
今夜、俺も、一つ引き当てたよ。
「バリバリ、通って終了!」
やっぱし美味かったね。
バリバリキャベツ、
お値段は・・・100円。


そして、やはり、
カウンターでは羨望や無念の人間模様が交錯する。
ああ、
100円のドラマ。



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