本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
この本がすごい!
奇跡のりんご農家・木村秋則
「すべては宇宙の采配」(東邦出版)
一見、
農家のオッチャンの
りんご栽培、スッタモンダの奮闘記。
確かに、そういう内容である。
しかーし、
なんせ、この本を激しく薦めてくれて、
しかもプレゼントしてくださったのは
バッドファーザー(バカミスゴッドファーザー)の
小山正氏。
「とにかく、読んでみてください。すんごいから」と。
ホント、すんごい本だった!
仰天してしまった!
二つのラインでこの実録は形成されている。
まず、
津軽で、無農薬のりんご栽培に挑む男。
その長年の試行錯誤の記録である。
農村という共同体の中における軋轢、
孤立、周囲からの蔑視、
農薬会社からの嫌がらせなど、あらゆる辛酸をなめながらも、
ついに、夢のりんごを実らせる。
実に感動的な記録に心を揺さぶられる。
そして、もう一つのライン、
それは・・・・・・
りんご栽培の記録と同時進行的に、
著者が体験する数々の
超常現象!
のっけから、
龍の目撃!
に始まり、
UFOは日常茶飯事、森の巨大UMA、シンクロニシティ、三角形の幽霊、親子連れのエイリアン、アブダクション、メン・イン・ブラック、幽体離脱、輪廻転生の現場と装置etc
ありとあらゆる「ムー」なアイテムのオンパレードなのである。
それらが、
平然と、無農薬りんご栽培の奮闘記と同居しているのだ。
時にはリンクしながら、
時には何ら意味も無く、唐突に横切ってゆく。
あれあれ・・・何を読んでるのだろうとクラクラしながら、
何度も表紙を見返すが、
相変わらず、
あの人の良い農家のオッチャンの笑顔があるんだな。
読んでいるうちに、
何だか、脳ミソがだんだん味噌汁になってゆくような恍惚感。
一種のトリップ、いや、ほとんどトランス状態になってゆく。
勇気と霊気をごったにもらえる素敵な本。
一家に一冊だ!
晩飯。鶏のつくね鍋、仕上げはラーメン。
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