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■ 2月16日(日)・2014
February 16, 2014 9:48 AM


尾籠な話ですまんがのぉ


それは雪の夜のことじゃった・・・・・・。


場所は風呂場。

 

 

 


股間から血が出ていたんだ。

 

 

 


最初、ほんのコンマ2秒ほど、
生理かと思ったよ。


男も五十五歳になると
そういうことがよくある
って昔から言うじゃない、言わねえよっ!


まあ、すこぶる狼狽したけど、
ここは意志の力を強引に働かせて、
気を落ち着けて、風呂の真ん中に立ち、
全裸のまま
調べてみたよ。


出血していた箇所は


タマの裏


だった。
ほんのかすり傷みたい。
痛みはまったく無い。
たまたま毛細血管の多い箇所だったようだ。


分析するとこういうことであった。
俺のクセ、
それは、やたらと力任せに身体を洗うこと。
しかも、アカスリ用みたいなナイロン地のざらついたタオルがお気に入り。
もう、何かの仇かのように、
全身をゴシゴシ、ゴリゴリとこすりまくる。


んで、この日は
雪のせいで、
ガキみたいにハイテンションだったんだろう、
いつも以上に力が入り、
それで、タマの裏を擦り切ってしまった、というわけだ。


いやあ、ホント、最初、驚いたよ。


なんせ、
洗い終わって、お湯を浴びていたら、
床がどんどん赤くなっていくんだもの。
そして、
大腿部から膝、足首へと流血が軌跡を描いている。
加えて、閉り切っていない蛇口みたいに、
股間から、ポタッ、ポタッ、と血の滴が落ちている。


参ったなあ。
タオルで押さえても、血染めのタオルになっちゃうし。
どうしよ? 思案したさ。


全裸のまま
カミサンを呼んで、唐突に、
「なあ、生理用ナプキンを貸してくれよ」
なんて言えない。


仮に言ったとして、


カミサン「えっ、えっ、な、なにっ?」
オレ「ほら」
と、
タマを伸ばして、裏を見せつける。


いやあ、俺、
普段から少ーし変人とは思われているようだけど、
これで、


変質者に昇格してしまうかもしれん。


それは避けたい。

裂けているのはタマの裏。


んなわけで、
とにかく
湯船に入らず、
ほら、湯船が真っ赤に染まると嫌でしょ、血の風呂じゃくつろげないし、
それもタマの血でさ、
とりあえず、
ザバッと洗面器の湯を全身にかけてから、


風呂から上がり、
タオルを血に染めながら、全身を拭いて、
ええぃままよと、
パンツ履きましたよ。


んでさ、
翌日、見たら、
やっぱり、もちろん、
パンツにも血痕が。


だから、履き替えて、
でも、もったいないから、と


パンツを手あらいしましたよ。


外は大雪。


強風で、
時折、吹雪がゴーッときてさ。


でも、
俺、一心不乱に、血の付いたパンツを手で洗ってんだよ。


何やってんだ、俺?


観測史上記録的な大雪の時にさ。

 

あ、でも、羽生選手、金、おめでとう!

 

 

 

 

 

 晩飯。豚肉の水炊き、仕上げはちびまる子ちゃんラーメン、をあつらえてもらう。

 


 



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