本格ミステリの傾き者、推理作家 [霞流一 探偵小説事務所]
そろそろ、
アカデミー賞の季節だね。
昨年度だったか、
監督賞などいろいろ受賞した
「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
って、
シリーズ化しないのかね?
実は俺、未見なんだけど
すごく評判いいみたいだからさ。
どんなシリーズ
にしてほしいかと言えば、
毎回、動物が変わる。
トラの次はもっとパワーアップして
ライオン
その次は
象
そんなふうに、
ワニとか、アナコンダとか、サメとか、
さまざまな猛獣たちとボートで漂流して、
毎回、
少年は危機に見舞われるのだ。
さらには、
エイリアンや、ゾンビ、ストーカー、「北国の帝王」の車掌などと漂流し、
ジャンルを超えて、
ますます絶好調。
もはや、ヒットシリーズとして定着だね。
んで、
ついに、シリーズ映画の最多記録として
「男はつらいよ」を抜き、
ギネスに認定されたら、
トラが寅さんを食った!
なんて、見出しが
各メディアを飾るんだろうな。
そして、ギネス記録の
記念作品は
「ライフ・オブ・パイ/寅さんと漂流した227日」
CGで寅さんが出演。
大海原を漂流しながら、
寅さんは、少年に、
失恋のグチを延々と聞かせたり、
ボート上でテキヤを開いて品を売りつけたり、
説教したり、
借金の無心をしたり、等々
少年は苦境に追い込まれてゆく。
また、少年が食料調達で、タコを釣ると、
寅さんはいちいち
「よっ、タコ社長、よっ、労働者諸君」
と神経を逆撫でするような発言を繰り返し、
また、激しい海流に見舞われ、
恐怖のあまり失禁すれば、
「ちゃらちゃら流れる御茶ノ水、粋なネエチャン、立ちションベン」
と誤魔化したり、
少年は
精神的にも追い詰められてゆく。
そして、少年がついに限界に達して
「もう、ボートをおりてください!」
と絶叫すると、
「それを言っちゃ、おしめぇよ」
さらりと流す寅さんなのであった。
少年こそ「男はつらいよ」。
晩飯。ポトフ風鍋、仕上げはスイトン。味噌漬け豆腐、日本酒にベストマッチなり。
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